決して多くはないけど友達はいて、
その決まった友達との時間は、
楽しく会話も弾む。
ついつい、時間を忘れてしまいがちに。
これはなかなかレアなことで。
夫さん以外では、本当に珍しいこと。
逆か。
そんな友達以外で、
夫さんが初めてだったんだな。
何事も、無理な時は
『 無理 』
とも言えるので、一緒に居られるのです。
うん。
居られるようになったんだなぁ。
それでも休日や連休に
ず~っと同じ空間に居続けると、
私の地雷がモゾモゾし始めるんです。
これは本当に困ったことなのです。
人と長く一緒に居られない
誰とも居られないわけではないんです。
協調性が全くないかと言えば、
そんなことはなく。
最近は、
感覚で居心地の良い人としか
会わなくなったのもあるので、
協調性で苦しまなくはなったかな。
早い話、
決まった人としか居られないだけなんです。
協調性がない?
中学生までは、やたらと母からは、
『 協調性は大事なんだからね。』
と言われていたなぁ・・・。
“ なに、協調性って? ”
ってカンジです、私にしたら。
母は、普段は、
ああしなさい、こうしなさい、
なんて言わない人ではあったけど、
協調性に関しては、
わりと言われてきたように思う。
思い起こせば、小学生の頃、
子供会の夏休みの旅行に行っても、
一人で遊んでいたような。
そういうときもあった、という程度なのだけど。
ずっとこんなカンジではないとは思うけど、
仲良しの友達がいてもそうだから、
母はそれを見て、
随分と、ヤキモキしていたらしい。
別に、
ボートに乗らなくたっていいじゃんね。
乗りたくなかったんだから。
極端さに悩まされる
大人になるにつれ、
【 普通 】
に協調していたとは思うし、
人間関係が悪くなって
どうしようもなくなることは、
全くと言っていいほどなかったかな。
でも、
集団の中で、
自分のままではいてはならない感覚に苦しめられ、
やっと一人になったときには、
酷い疲れで
起き上がれなくなるくらいになってしまう。
ご飯も食べられないくらいの時もあった。
振り幅の極端さが、
結局は、
【 適応できていない 】
ということだったらしい。
振り幅って?
0か100で生きてしまうところがあります。
家事も仕事も、友達との遊びも。
手が抜けない状況になってしまうようなのです。
こだわりが強いのかもしれません。
グレーでいられず、
一度スイッチが入ってしまうととことんまで。
アスペルガー症候群だからと言って、
空気が読めないわけではなく、
全く逆で、
空気を読みすぎたりして
疲れ切ってしまう場合もあるそうです。
これは、
グレーゾーンのアスペルガー症候群であることと、
敏感さがそうさせているようなのです。
だから今は、自分の状況を数値化して、
夫さんの協力を得ながら、
地雷の爆発を回避するように練習しています。
過敏すぎる感覚
集団はもちろん苦手だし、
友達同士でも、
私を含めても4人が限界。
いくら仲が良くても。
友達が1~2人なら、
そこまで振り幅が極端になることはないので、
ほど良い疲れでいられます。
どうしてかなぁ?と、
そこまで疑問には思わなかったのですが、
クリニックに通うようになってわかりました。
人といると疲れる
【あくまでも私の場合】ですが、
アスペルガー症候群の特徴にある、
感覚が敏感であることの中に、
・音に敏感
・匂いに敏感…
・肌触りに敏感
・味にこだわりがあって偏食になる
等など・・・
というものがあるんです。
私はほとんど当てはまるようで、
人が多くなると、
声がゴチャゴチャ入ってきたり、
ただでさえ光も眩しく感じるのに、
沢山の人が目の前にいると、
全部視界に入ってきてしまったりするので、
本当に疲れが倍増しやすいんです。
ここまでではないですよ
ただの過敏な人なのか、と思ったら、
『 こういうものなんですよ 』
と説明を受けました。
信じられないというよりは、
もう、納得しかなかったですね。
治るとか、
治らないとかではない、ということも。
なので、
パニックにならないように、
自分で辛くならないような
対応策を持つことが大事らしいです。
これまた、難しいんですよ・・・
仕事はどうしてるか?
仕事は、時間を決めてすることにしています。
そうすることにしました。
しないわけにはいかないし、
好きなことでもあるので。
人にも会うし、
遠方まで出掛けることも。
同じ場所だったり、
馴れている場所にしか行かないので、
この辺はもうパターン化されているようで、
苦にはなっていません。
人混みはやっぱりしんどいですが、
ただ、
一人で行動しているので、
パニックになることは少ないようです。
決めたとおりに行動できるからなんでしょうね。
耳にはいつもイヤホンを付けます。
似てないですけどね・・・
音は大きくないですが、
好きな音楽を常に聴きながら
目的地のみに向かいます。
何も聴いていないこともありますが、
イヤホンをすることで、
パニックを解消していることもあるんです。
以前なら、
目に入ってきたものや、場所に
ふらっと行ってしまっていました。
実際に、迷子になったり、
夫さんが困ってしまったことも結構あったようで。
なので、
前もって決めたとおりに動くことを心掛けているんです。
時間も守ることが大事なので。
だからこそ、
誰かと終始、一緒に行動をしていたら、
どうしようもないことになってるかもなぁと。
自分の決まった動きが出来なくなるからです。
自分の扱いは、本当に難しいです。
想像力の障害
前もって決めたことや、
ルーティーン化したこと以外のことが
突然襲ってくると、
頭の中は本当にフリーズで。
パニックになるんです。
まさか自分が
こんなことになっているなんて、
思っていませんでした。
夫さんは、
このことに関しては協力してくれていて、
夫さんが朝出かける前には、
帰りの時間を具体的に言ってくれるようになりました。
以前は、
『 今日は遅いかも 』
とか、
『 いつも通り 』
というように言っていましたが、
私が、
『 何時頃か言ってくれないとわからない 』
と、
具体的な時間を言って欲しいと言っても、
『 それは無理だよ 』
と、
ケンカになるようなことがけっこうありました。
『よその家ではそんなこといちいち言わないんじゃない?』
なんて言われても、
私はよその家の人間じゃないし。
寄り道するな!!とか、
夫さんの動向を知っておきたいとか、
縛っているわけでは決してなくて、
ただ、
私の動きが決まらなくなるので、
目安が欲しいだけで。
なんとなく・・・のことじゃなくて、
9時くらいとか、
具体的に数字で言ってもらわないと、
帰ってくるまで何もできなくなるんです。
それでも遅くなるなら、
わかった時点でメールをくれたら、
またパニクらずに動けるんです。
私の作業をどれくらいで止めるかを
前もって逆算しないと、
ご飯が作れないんですよ。
作れないというより、
焦ってしまうんです。
曖昧な表現が苦手なことを、
夫さんが理解してくれてからは、
夫さんなりに
努力をしてくれるようになりました。
ありがたいです、本当に。
夫婦でも協調できないことも
血の繋がった家族だから
一緒にいても苦にならないか?
そんなことないんですよ。
家族でも、
同じ空間にずっとなんていられない。
だから、
一人になるタイミングを図るところが
昔からあったなぁと。
夕食の後、
いつ自分の部屋に戻るか?
とか。
姉妹と一緒にずっといるなんて、
私にとっては、
苦痛以外の何でもなく。
姉二人は仲がいいというか、
姉同士、年齢も近いせいもあり、
昔から一緒にいることが多かったけど、
私とは歳が離れていることで、
姉たちと一緒にいることに馴れなくて。
昔から、
考え方を一緒にしないと反逆者で、
我儘で勝手な妹として扱われてきた。
孤独にしかならない
9歳と6歳離れた姉たちに、
なんかおかしいな、と思うことがあれば、
ズバっと。
的を射たことは言ってたと思う。
稀なことではあったけど。
私が高校生になるくらいまで、
姉たちは進学・就職で他県にいたから、
また一緒に生活が始まってからは、
息苦しくてどうしようもなかった。
だからなおさら、
イラつきもあって、
よっぽど思うことがあると、
考えなしに言っちゃってたんですね。
後々、
あなたは間違っていないよと、
周りから言われることが多くなっていったけど。
私が何かをするとややこしくなるので、
父母からは、
姉たちと揉め事を起こさないように、
と言われてきた。
なんでよ・・・
だからいまだに、
合わない場所、
つまり、
実家に行くことが、
本気で苦痛以外の何ものでもない。
地獄のような辛さしかないので。
私のことを理解しようとしてくれたことなんて、
姉たちは一度もない。
だから、
私の我儘、生意気、勝手さから
孤独は仕方ないんだと思ってきたかもしれない。
我儘ではない
私が我儘で勝手だと思ってずっと生きてきた。
ずっとそう言われてきたし。
だから、
夫さんが同じ空間で
結構な時間一緒に居られるのは、
本当にスゴイこと。
それでも結婚当初は、
けっこう
辛くなることはありました。
今でも、
連日ずっと・・・
では限界は来ます(笑)
私のルールが崩れてしまうからです。
だから、
連休は大っ嫌い。
絶対にケンカになってしまうので。
したくてしてるんじゃないんです。
どうしても、
そうなってしまう。
夫さんはケンカになるようなことを
自分から吹っ掛けることは
一切ないと思う。
・・・いや。時々はありますかね。
そうならないための対処は、
二人で買い物に出かけたり、遊びに行ったり、
同じ空間にずっといないようにしています。
ほとんどは、私が原因?
その原因は、一体何なのか?
私の限界を、
私自身が無視して頑張って合わせているので、
次第にひずみが。
当然、合わせられなくなるから、
どうしようもないことが起きてしまう。
何をきっかけにして爆発するかわからないから、
自分でも自分を扱えなくなる。
暴れ馬みたいになる自分が
本当に辛かったし、
今も辛いし、
これは最大の悩みなんです。
我儘だからだと思って苦しかったのですが、
合わせられないことは仕方ないし、
こだわりが強いせいで起きていることなので、
ただ単に、
我儘からそうなってはいないんです、と
医師や、臨床心理士の先生には説明を受けました。
友達とだって、
本当に楽しくて、ずっと会話をしていても、
極端に疲れが残っていることもあるくらい。
と、いうことは、
無意識で無理をしているんだろうとは思う。
つまり、
振り幅100の、全力で時間を過ごすためです。
これは、
どんな人にも当てはまることだとは思うのですが。
とにかく、
振り幅が激しいので、
どこかでブレーキをかけないと、
本気で倒れてしまうんです。
だから、
夫さんや、
こんな私を理解しようとしてくれている
友達の存在があって、
私は生かされているんですよね。
どれくらい人といられる?
大体は、
友達以外の人といるのは2~3時間がMAXで、
早く一人になりたくて仕方なくなるのが常。
ウザイから、じゃないんです。
自分でもどうしようもない、
そわそわというか、
息苦しくなるというか、
早く一人の時間に戻りたくなる。
これはどうしようもないことで、
理屈じゃないんです。
本当に、
追いつめられるような感覚に、
勝手になっていくんです。
困ってはいないけど、
困るときもあるのが、
仕事上どうしても人と会うこと。
でも、長くても2時間ほどなのですが。
やっぱり、これが限界。
この時間を越えると、
頭の中がパニックを起こしそうで。
起こしているから、
何も考えられなくなっているんだと思うし。
散漫になっている感覚かな。
“ 何してたっけ? ”
のような。
困ったものです。
リラックスと過集中
基本、一人で遊んだり、
一人で何かをすることが一番楽しかったし、
それが一番居心地が良かった。
それは、大人になった今も変わりません。
絵を描いたり、
文章を書いたり、
縫物をしたり、
アクセサリーを作ったり、
服のリフォームをしたり・・・
とにかく、ものづくりが大好きで、
大袈裟に言えば、
出来ないものは無いんじゃないか・・・
というくらい、
何でも形にしようと没頭した。
没頭したら、
何にも聞こえなくなって、
それだけになってしまう。
時間が過ぎている感覚がなくなるので、
完成したらもう、力尽きてしまう。
出た、振り幅。
自分でも、
“ バカだな・・・ ”
って思うんです。
でも、
一度集中してしまうと、
本当に止められなくなるのは、
過集中
のためらしい。
これは、
本当にどうしようもないことで、
気を付けても、
いつの間にか辿り着いてるので、
本当に厄介です。
自分だけの時間
大人になった今でもそうなのだけど、
やっぱり、
自分だけの時間が持てないことに
すごくストレスが掛かってくる。
そんな人間が結婚なんて。
結婚は正直言って
何にも考えずにしてしまった。
・・・かもしれない。
なぜなんだろう?
きっと夫さんは、
何かはわからないけど、
こんな私を理解しようとしてくれたろうし、
それが私には伝わってきて、
なんか信じられたんだと思う。
それでも、
わりと早めに、
“ 暴れ馬 ”
は現れてしまった。
まいったぞ・・・
夫さんも、
何故に私がこんなにパニックを起こすのかと、
本気で悩んでいたし、
苦しかったろうし、
どうしていいかわからなかったはず。
離婚したほうがいいのかと、
いつもこうなるとお互いに思って。
当時お世話になっていた、
臨床心理士の先生からのアドバイスを受けて、
私には一人になる時間が必要であると、
当時の私の症状に対して必要な対処を
夫さんに直接説明をしてくれたので、
考えるところはあったとは思うけど、
夫さんなりの理解をしてくれて、
自分の時間を持つことを
自由にさせてくれた。
現れ続けた症状たち
当時の症状とは、
うつのような、
パニック障害のような、
適応障害のような、
不定愁訴だらけの、
これという病名のつかないような症状。
お互い、対処はしていても、
何故にこうなるのかという、解決には至らなかった。
一つだけはっきりしていたのは、
どうしても
自分らしく生きることができずに
ただ苦しい毎日を送っていたことだけ。
これまでも、これから先も、
誰からも理解を得ることは
一生無いのだという、
絶望感にも似た日々ではあった。
ようやく明確に
これはなんなのか?!
性格の問題?
私がすべて悪いのか?
そんな毎日の繰り返しがもう限界になったとき、
40代にもなっている私が、
ようやく自分が、
アスペルガー症候群
つまり、
自閉症スペクトラム
だったことがわかったのだ。
結婚から12年後。
やっと・・・。
その時は、
本当に力が抜けました。
性格だけじゃないんだって思ったら、
涙がこぼれてきた。
クリニックの先生からのアドバイスがなかったら、
きっとまだ、
私と夫さんは、
なんで?なんで?
どうしてわかってくれないの?
が続いていたかもしれません。
どこまでが特徴で、
どこまでが性格の範疇かを
医師と夫さんと私とで探りながら、
居心地のいい生活を作っている
途中です。
今後も対処法の模索は続く
治ることはないものなので、
医師からも、
『 対処法しかない 』
と、きっぱり。
数値化して夫さんに示したり、
出来ることと出来ないことは明確にしたり、
段取りが必要なら、
自分で作ったりしながら、
キャパオーバーにならないようにやるしかないのです。
少し物足りなさも感じつつ、
無理なく、
夫さんと猫さんと毎日を楽しめたらと、
ただそれだけです。
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